マイホーム購入につきまとう「頭金」という言葉。今回は、「一体いくら準備すればいいの?」「みんな、どれだけ入れたの?」という疑問にお答えします。みんなのマイホーム事情を知って、30代で夢のマイホームに近づきましょう。
目次
みんなのマイホーム事情
みんな何歳でマイホームを買っているの?
2015年度の国土交通省が発表している「住宅市場動向調査報告書」によると、新築の注文住宅を買う平均年齢は40.6歳、分譲マンションでは43.3歳となっています。購入している世代で見てみると、新築の注文住宅も分譲マンションも、30代で購入している人の比率が高く、それぞれ47.2%と35.5%です。
長期の住宅ローンは30代が組みやすい
30代で買う人が多いのには理由があります。一つ目は、ローンの問題です。長期の住宅ローンが組みやすいのが、収入も上がってきて、返済期間もたっぷりとれる30代といわれています。雇用形態にもよりますが、65歳定年の場合、40代を過ぎると定年まで25年を切るため、長期の住宅ローンが組みにくくなるようです。
子どもが小さいうちに定住したい人が多い
二つ目は家族の問題です。「子どもに転校させたくない」「子どもが大きくなると、学区をまたぐ引っ越しを嫌がる」などの理由で、子どもが小学生に上がる前に定住したいという人が多いようです。お母さんにとっても、子どもが小さいうちに新しい土地に住んだほうが、地域に馴染みやすいのでいいかもしれませんね。
住宅ローン低金利時代も追い風に
「マイナス金利」という言葉を聞いたことはありますか?マイナス金利とは、2016年に日銀が行った金融緩和政策のことです。銀行などの各金融機関が日銀にお金を預けると今まで利子がついていましたが、マイナス金利になると、お金を預けることで逆に利子を支払わなければなりません。そのため、日銀に預けるくらいなら、金利を低くしても、銀行はお金を貸したいのです。その影響で、住宅ローンの金利も低くなっています。
頭金について詳しく知ろう
そもそも頭金って?
マイホームに限らず、契約の際に支払うまとまったお金のことを頭金といいます。マイホームで頭金を入れるということは、住宅ローンの借入額を下げることにつながり、月々の返済を減らす効果があるのです。つまり、頭金を多く用意できれば、より高い物件が買えるので、住宅購入の幅が広がります。借入金額が少なければ、金利も優遇されることが多いですよ。
頭金の相場は?
「頭金は価格の2割」と聞いたことはありませんか?2割あることに越したことはないのですが、今の時代頭金0でも購入できる物件もあります。住宅金融支援機構が行った、2015年度のフラット35利用者調査の頭金平均価格は、注文住宅では696,9万円、土地付き注文住宅では497,3万円、建売住宅では409,4万円、マンションでは889,3万円という結果が出ています。
頭金2割に到達していない人も多い
注文住宅とマンション購入者では、頭金は全国平均2割以上という結果が出ていますが、土地つき注文住宅と建売住宅では頭金は1.2割〜1.3割ほどになっています。マンション購入者の平均年齢は、43.3歳と高いので、頭金が多く捻出できるため、割合が高くなっているようです。
住宅購入にかかる諸費用にも注目
マイホーム購入のための「必要な現金」=「頭金」ではありません。マイホーム購入のための総額(土地取得費や建設費)の中には諸費用が1割ほど含まれています。つまり「必要な現金」=「頭金+諸費用」になるのです。諸費用の中には、登記の際の手数料や税金、売買契約時の印紙代、ローンの保険料や保証料などがあります。諸費用も見越して住宅資金を貯めたいものですね。
マイホーム購入で気をつけなければいけない点
マイホーム購入のデメリットを知る
マイホームを購入するということは、すぐには引っ越せないということです。その場所に永住するつもりであればいいですが、急な転勤や隣人トラブル、子どもが学校に馴染めないなど、引っ越しを余儀なくされる事態が起こることもあり得ない話ではありません。だからこそ、マイホームの購入は慎重に行いましょう。家の質や値段だけではなく、周りの環境やいざというときの売りやすさも見るといいですね。
衝動買い禁止
「一棟だけの限定価格!」「今だけの低金利!」という言葉は、大きな買い物であるマイホーム購入には魅力的にうつりますよね。でも待ってください。大きな買い物だからこそ、「限定」という言葉に惑わされず、じっくり吟味して決めることが重要です。「こんなはずじゃなかった…」を限りなく0にするために、下調べはしっかりしましょう。
まとめ
マイホーム購入を考える人も多い30代。周りに流されずに、家族とよく話し合い、予定をしっかり立てることが成功への近道です。頭金をしっかり貯めることで、金利が安くなり、月々の支払いも減るので、計画的にマイホーム貯蓄をすることをおすすめします。