毎年2月の終わり頃になるとやたら耳にする言葉、「確定申告」。確定申告をしなければならないけれど、申告会場まで出向いて手続きするのが面倒…という人も多いのではないでしょうか。ところで、インターネットからでも確定申告の手続きができることを知っていましたか?知っておくと便利な、ネットでの確定申告の方法について解説します。
目次
そもそも確定申告とは?どういう場合にする必要があるの?
確定申告とは?
確定申告とは、1月1日から一年間の所得を申告し、その一年の所得税の納税額を確定する手続きのことです。毎年2月の中頃から3月の中頃にかけて、納税地(自身の住所地または居所地)を管轄する税務署やインターネット上の専用サイトで行うことができます。また、期間中は税務署のほかに確定申告会場が設けられるところも多いので、そちらでも確定申告の手続きを行うことが可能です。
どういう場合に確定申告をする必要があるの?
まず、個人事業主や、本職以外での副収入があった人、年末調整前に退職し、年末調整を受けていない人などは、確定申告をする必要があります。それ以外の通常のサラリーマンなどであれば、12月頃に会社がまとめて年末調整を行ってくれるので、基本的には確定申告は必要ではありません。
確定申告をした方が得する場合も
会社で年末調整を受けた人でも、医療費控除や寄付金控除など、年末調整では控除申告ができない出費があった場合は、確定申告をすることでその控除を受けることができます。また、専業主婦で短期のパートや単発のアルバイトをした方なども、ぜひ確定申告をしましょう。パート代などから天引きされていた所得税分が戻ってくる場合があります。
インターネットで確定申告をする場合の方法や準備物は?
「確定申告に行きたいけど時間がない」「子どもが小さくて行きにくい」「会場まで行くのが面倒」、そんな場合におすすめなのが、自宅などからでもインターネット上で確定申告ができるシステム、e-Tax(イータックス)です。手続きの簡略化や混雑の緩和などの観点から、現在、国税庁もこのe-Taxの普及を積極的にすすめています。
手続きの際にまず準備しておくもの
インターネットから確定申告を行うにあたって、次のものを準備しておく必要があります。
1. マイナンバーカード(有効期間内であれば住民基本台帳カードでも代用可)
2. ICカードリーダライタ(家電量販店等で購入可能)
3. 源泉徴収票や医療費明細書などの必要書類
個人証明のため、従来は市役所などで住民基本台帳カードを作る必要がありましたが、平成28年分からはこれに代わりマイナンバーカードが必要となります。
インターネットで確定申告をするには?
1. e-Taxの公式サイトに入る
検索サイトから「イータックス」で検索。もしくは、国税庁のホームページからもe-Taxのサイトに入れます。
2. 電子申告・納税等開始届出
e-Taxのサイト内の「開始届出書の提出」から作成・提出をすることができます。
3. 利用者識別番号を確認
開始届出書を提出すると、利用者識別番号等が発行されます。
4. 指定ソフトをインストール
5. 申告書・申請書を作成・送信
インターネットで確定申告をする際に気をつけることは?
動作環境を確認する
e-Taxのサイト内で、パソコンの推奨環境などについて詳しく説明されています。指定の環境以外ではソフトがきちんと使用できなかったり、コンピューターウイルスの感染リスクが高まったりする恐れがあるので、注意が必要です。
暗証番号を忘れないようにする
e-Taxに最初にログインする際は、開始届出書の提出後に発行される利用者識別番号と暗証番号が必要です。暗証番号に関しては、その後、利用者が任意の番号に変更しなければなりません。この番号を忘れてしまうと、変更届を提出し、税務署から暗証番号などの通知書が再度届くのを待つ必要があります。暗証番号を忘れたときのために、暗証番号の再設定が簡単にできる「秘密の質問と答えの登録」をしておくと便利です。
まとめ
今までちょっとした収入はあったけど、確定申告は面倒でしていなかった、という主婦の方など、いませんか?そんな方もe-Taxを利用すれば、自宅から好きな時間に確定申告を行うことができます。けがや入院などで医療費が上がった場合やふるさと納税をした場合なども、確定申告をすることで控除分が戻ってくるので、家計にとっては嬉しいプラスです。これを機に、ネットからの確定申告にぜひトライしてみてください!