マイホーム購入のために住宅ローンは有効な手段のひとつではありますが、実はいくつかのリスクも存在しています。人によってはせっかく手に入れたマイホームも泣く泣く手放すことも。住宅ローンを借りる前に、住宅ローンにおけるリスクについて整理しておきましょう。
目次
住宅は住宅ローンでまかなおうという考えは危険!
住宅ローンはあくまでも借金!利息がつくということを忘れずに
マイホームの購入のために、頭金をあまり入れずに住宅ローンをメインにまかなっていこうという考えは少々危険かもしれません。住宅ローンの多くは一般的なカードローンと比べ低金利になっていますが、やはり借金であることに変わりはありません。例えば、20〜40年という長期に渡って、元金だけでなく利息分も負担しなければならないということも忘れてはならないでしょう。単純に家賃代わりに考えるのは危いのです。
住宅ローンにはさまざまなリスクがあるということを知っておこう
住宅ローンは単純に利息がつくということだけではありません。何十年も長期に借りるお金であるため、長い目で見るとさまざまなリスクも考えられます。住宅ローンを借りるにあたって、多額のお金を借りて一定期間返済していけるということにメリットはありますが、その分リスクもあることを理解しておかなければならないでしょう。
社会の情勢や契約の内容から損じる住宅ローンのリスク
変動金利において金利が上昇するリスク
住宅ローンの利息の支払いについては、大きく分けて固定金利と変動金利に分けることができます。固定金利とは、払い終えるまで利息が一定である利息の計算方法のこと。一方変動金利は、市中の動向に合わせて金利が変動するものです。金利の更新は5年に1回であり、金利の増額は25%までという決まりがありますが、金利が低くなるメリットが考えられる反面、金利が高くなる可能性もあります。
住宅価格が下落するリスク
どうしても住宅ローンを返済することが難しいと考えた場合、購入した不動産を売却するということも考えられます。しかし、住宅ローン期間の長い年月においては、住宅自体の価値が落ちてしまうことも十分にあり得る話です。住宅価格が下落すれば、残っているローンの額よりも住宅の売却額の方が安いということもあります。住宅を売っても損をしてしまう可能性があるのです。
自身の生活の変化によるリスク
自身の年齢と住宅ローンの年数によるリスク
社会的な背景や不動産価格といったリスクもありますが、自分たちの生活スタイルに起因するリスクもあります。住宅ローンの契約を行ったときからずっと同じ生活が続けられるという保障はないためです。例えば、30歳のときに40年の住宅ローンを組んだとすると40年後は70歳になっている計算になります。返済まで一定の収入があるかどうかというのは難しいところ。年金額などによっては返済が難しいこともあります。
将来収入が減ってしまうことによるリスク
少し前までの日本社会は、年齢が高くなるにつれて収入が上がっていくというのが一般的でした。しかし、経済の悪化によって、将来的な収入が担保されていないというのが社会の現状です。現在まとまった収入があるとしても、将来的に解雇されたり、再雇用により収入が減額されたりと収入が減少してしまうリスクも少なからずあります。
将来転勤してしまうリスク
勤めている会社にも左右されますが、人によっては将来転勤するリスクもあります。もし転勤が必要となった場合、転勤先にも住居が必要となる訳ですから、住宅ローンと二重に払い続けなければならないわけです。少しでも転勤の可能性がある方にとっては住宅ローンは一種の賭けになるかもしれません。
ライフステージにより収支が変化するリスク
結婚や出産、子どもの進学など将来的に収入が減ったり、支出が増えるリスクも考えられます。そうなるとこれまでのように住宅ローンを返済していくことが難しい可能性も出てきます。さらに、人によっては離婚を経験することもあるでしょう。離婚によって住宅ローンをどのように負担するかという点もリスクに挙げられることを念頭に入れておいた方が良いかもしれません。
まとめ
住宅ローンを借りるにあたり、自身の生活の変化の他、金利や不動産売却におけるリスクがあるということはあらかじめ頭に入れておくことが大切です。リスクを検討したうえで、将来的にもローンを払い続けていけるのか、まずは計画を立ててから住宅ローンを検討するようにしましょう。