住宅ローンや自動車ローンもある意味で借金です。そこで、まとまったお金があるときに繰り上げ返済して、少しでも借金を減らしておきたいと思うでしょう。ただ将来のことも考えると貯金もしておきたい。では借金返済と貯金のバランスはどうすればいいのでしょうか?
貯金よりも借金返済を優先するメリットとデメリット
住宅ローンや自動車ローン、さらにはカードローンによる借金があるのであれば、早く完済したいと思うのが人間ですよね。まとまったお金があるときに繰り上げ返済することで、借金を減らすことができ、なおかつ返済期間を短縮できます。さらに借金にかかる利息は、返済期間が長くなるほど、大きくなります。利息は支払い残高によって決まるわけですから、残高の減りが遅ければ、当然払うべき利息も大きくなります。
そこで繰り上げ返済を行い、支払い残高を減らすことで、その分利息の支払いも少なく済みます。借金返済を優先することのメリットとして、返済期間の短縮と利息による負担額の軽減が挙げられます。心的な面でも、借金があるのとないのとでは違ってきます。将来における借金返済の心配をする必要もなくなりますし、何より借金=悪という考えがある場合もあるので、早めに返済したいと思うのは当然でしょう。
このように借金返済を優先することでのメリットがあるわけですが、逆にデメリットもあります。それは、手元の資金がなくなり急な出費への対応ができない点です。例えば住宅ローンや自動車ローンでは、手元の現金を返済に充ててしまえば、それは戻ってきません。将来にかけて払う予定の借金を、繰り上げて返済するわけですから当然ですね。これがカードローンの返済であれば、繰り上げ返済しても限度額分は何度でも使用できます。
このように、戻ってこない借金を繰り上げ返済してしまうと、手元から資金がなくなってしまいます。いまある現金をすべて借金返済に充ててしまっても、急な医療費やそれこそ生活費など、出費がかさんでしまった場合に対応できない可能性があります。ただこの点に関しては、お金が必要になったとき、再度ローンを組むといった考え方もできます。
借金返済と貯金を両立する方法とは?
どちらかを優先するのではなく、どちらも両立したいといった考えを持つ人もいるでしょう。その場合貯金額を決めて、その額を超えた分を借金返済に充てるといった方法がベストです。貯金額に関しては、自分のさじ加減によるところが大きいですが、例えば今の給料の3倍は貯金に回し、その額を超えた分は借金の返済にあてましょう。
この際、普段使っている口座と、貯金用の口座は別々にしておくのがおすすめです。貯金したお金が目につくところにあると、使ってしまう恐れがあります。それを防ぐためにも貯金用の口座を別に作り、その口座に一定額貯金したら、あとは借金の返済に充てましょう。また、借金返済と貯金のバランスを保つ上で大事なことは、極端なことをしないことです。
例えば、収入を全額借金の返済に充てたり、逆に返済に充てず全額貯金に回すといったことです。早めに借金の残高を減らさないと、その分金利による利息が大きくなるのは事実。かといって返済に充てすぎて手元に現金がまったくない状態だと、急な出費がかさんだときに困ります。そのため、貯金額を決めて、超えた分だけを借金返済に充てるといったやり方が現実的でしょう。
借金を返済して貯金するコツ
借金を返済して貯金するコツは、無駄な出費を防ぐことしかありません。会社員であれば、毎月の給料やボーナスの額は決まっているはずです。つまり入ってくるお金は毎月一定なわけです。その中でどうやって借金を返済し、貯金するかとなったら、出費を減らすしかありません。副業やアルバイトをするのも現実的ではありませんから、多くの人が出費をいかに減らすかを考えるべきです。
出費を減らす際、大事なことは見える化することです。見える化とは、何にお金を使っているのか、家計簿などをつけて把握することですね。例えば、抑えられる出費として外食費が挙げられるでしょう。特に一人暮らしであれば、自炊するのが面倒でついつい外食に頼ってしまいます。そこで外食を減らし自炊するだけでも、ある程度の食費を浮かすことができます。
まとめ
借金返済と貯金のバランスを考える上で、貯金額をあらかじめ決めておき、その額を越した分を借金返済に充てるといった方法が適切です。貯金額は、個人個人によりますが、給料の3ヶ月分などを目安にするといいでしょう。