ローンを借りる際に着目したいのが利息になります。近年は一昔前の消費者金融のような法外な金利を設定して、莫大な利息を払わせる金融機関は少なくなっています。しかしながら、金利に関しては金融機関ごとに大きく違いますし、利息の計算方法もさまざまな方法があります。今回は、知っておきたい利息の知識を解説します。
目次
利息の計算方法
利息の計算例
利息計算の基本は元金に金利をかけて、計算するということになります。元金というのは借りたお金の金額のことを指します。例えば、200万円のお金を借りた場合は200万円が元金、そして金利が10パーセントだった場合にはこの200万円に10パーセント分の利子を足して返済することになります。つまり、「200万円+200万円×10%=220万円」となり、1年後には220万円を返済することになります。
利息計算で押さえるべき単利・複利とは?
利息計算を行う際に意識したいのは、利息計算の種類には、単利と複利という計算方法があることです。単利という利息計算の方法はその元金に金利をかけて計算を行うという利息の計算方法になります。キャッシングやカードローンなどはこの単利で計算が行われる場合が多くみられます。これに対して複利というのは元金だけでなく、利息にも金利をかけて計算を行う方法になっており、金利を乗じる対象は「元金+利息」といった公式になります。
利息計算を行う場合の具体例
単利で利息計算を行った例
まず、単利について見ていきます。200万円の金額を金利15パーセントで2年間借りたケースで計算例を示します。単利の場合、1年目に「200万円×15%=30万円」、2年目に「200万円×15%=30万円」となり、利息として支払う金額の合計額は「30万円+30万円=60万円」で60万円となります。これが単利という利息計算の方法です。この単利が、原則的にローンで用いられる計算方法になります。
複利で利息計算を行った例
続いて複利で計算を行った場合の例になります。複利で計算を行った場合には2年以降の計算に違いが出てきます。2年目に関しては1年目に発生した利息も合わせた形で、利息を計算することになります。つまり、1年目の利息は「200万円×15%=30万円」、2年目に関しては「(200万円+30万円)×15%=34万5,000円」となります。つまり利息として支払う金額の合計額は64万5,000円となります。
利息計算は日割りで行う
利息の計算というのは日割り計算で行います。つまり、200万円を金利15パーセントで借りたのであれば、1日当たりの利息の金額は「200万円×15%÷365日=約822円」となります。返済期日よりも早く返済した場合などは、この日割りで利息計算が行われることになります。1年間の借入を90日で早期返済した場合、「822円×90日=73,980円」となり、73,980円の返済で済むことになります。
利息を抑えて借入れするためのポイント
金利が安いものを選ぶ
さて、利息の支払いを押さえてローンを利用する方法ですが、まずは当たり前ですが、金利の安いローンを選ぶ必要があります。200万円の金額を金利15パーセントの単利で借りると1年間の利息が30万円だったとしても、この金利が10パーセントのローンを利用するなら、「200万円×10%=20万円」となり、10万円分利息の支払いが少なくなります。利息を抑えるため、金利は妥協せずに選ぶ必要があります。
借入期間を短く設定する
借入期間に関しても、短く設定した方が利息を抑える上では効果的です。200万円を金利15パーセントで借入れて、1年後に返済する場合は利息は30万円になります。しかし、これを半年で返済するなら、「200万円×15%÷365日×180日=約147,945円」となります。したがって、借入期間を短くするか、繰上返済ができるなら、前倒しで返済するというのが利息を少なくするポイントです。
まとめ
ローンの利息について述べてきました。ローンの利息を抑えるためには、まず金利の安いローンを選んで借入れを行うことが大切になります。さらに、ローンの利息を抑える上で特に知っておきたいのは単利・複利の違い、そして借入期間を短くするメリットになります。これらの知識を生かして、できる限り利息の支払いが少なくなるような借入れを行うようにしましょう。