マイホームを購入する際、住宅ローンを組むことになるでしょう。銀行などでローンを組み、そこで借りたお金をマイホーム購入資金に充てるわけです。そして当然ですが、借りたお金は毎月返済しなければなりません。金利による利息分も含めてです。そこで今回、住宅ローン金利にスポットを当てて、その推移や動向について徹底解説していきます。
住宅ローン金利の動向とは?
住宅ローンなど、返済期間が長期にわたるお金の貸し借りにかかる金利は、長期金利と呼ばれています。この長期金利、2016年に入り低下し続けています。2016年2月にはマイナス金利に達してしまい、どんどん金利0%に近づいています。今では住宅ローンの金利が1%を切ることも当たり前の時代になってきましたが、20年前であれば、金利8%の時代もあったようです。20〜30年前でもこれだけの金利差があるわけです。
一般的に住宅ローン金利には、固定金利と変動金利があります。固定金利はその名の通り、変動することのない固定的な金利です。それに対し変動金利は、経済状況によって値が変わる金利です。20年前は8%だった金利が、今現在は1%を切る値になることもあるわけですね。
今後を予想して、変動金利が高くなる可能性があれば固定金利を選ぶことが多くなるでしょうし、逆に変動金利が低くなる可能性があれば、固定金利ではなく変動金利を選ぶ人が増えます。2016年10月現在であれば、変動金利は1%を切ります。0.5%前後の金利となることが多いようです。また固定金利に関しても1%を切るところがほとんど。0.7%〜0.9%前後の金利が多いようです。
ただどちらも1%を切るほど、低い金利であることに間違いはありません。基本的に1990年頃から、金利は右肩下がりを続けています。変動金利か固定金利かを選ぶ上で、未来の金利推移を予想する必要があります。ただ、2017年も引き続き低金利が続くと言われています。もちろん未来のことなので、世界的な金融危機が起こり変動する可能性もありますが。
住宅ローン金利はいくら支払う必要があるのか?
住宅ローンにかかる金利ですが、値だけ見ると実感が湧かないですよね。では金利が適用されると、借り入れた額に加え利息分はいくらになるのでしょうか?例えば、住宅ローンとして3,000万円を借り入れて金利0.5%で、35年間かけて返済していくとします。0.5%は固定金利です。
すると、利息を含めトータルで約3,270万円返済しなければなりません。これは0.5%の金利が35年間固定だった場合です。金利0.5%でも、3,000万円を借りると利息分270万円を余分に支払うことになります。0.5%の金利が仮に倍の1%になったとすると、総返済額は約3,556万円です。金利が0.5%から1%に変動しただけで、556−270=286万円も多く支払う必要が出てくるわけです。
そのため、固定金利にするのか変動金利にするのかは、未来を予測した上で慎重に選ぶ必要があるわけですね。なお固定金利に関しては、35年間ずっと値が変わらないものもあれば、10年間だけ固定金利を選ぶといった選択もできるようです。
固定金利と変動金利、それぞれのメリット・デメリット
住宅ローンを組む上で決めねばならないのが、固定金利か変動金利かです。選択肢があるということで、どちらにもメリット・デメリットが存在します。まず固定金利のメリットは、世の中の金利変動の動きに左右されないということ。仮に金利が変動し、大幅に上昇したとしても、その影響を受けません。最初に設定した金利のまま住宅ローンを支払っていくことができます。
30年以上にも及ぶ、住宅ローンの返済。金利の変動に一喜一憂せずに、支払っていきたい方には向いています。ただもちろんデメリットもあり、それは変動金利が低下したときの恩恵を受けることができないこと。2016年のように変動金利が1%を切るような場合、特に感じやすいデメリットです。特に長期固定型の金利を選択するほど、金利は高くなります。逆に変動金利のメリットは、金利が低いときの恩恵を受けられること。
2016年であれば、1%を切る金利で住宅ローンが組めるわけです。そしてデメリットは、固定金利の反対で、もし金利が大幅に上昇してしまったとき、その影響をもろに受けるという点です。よほどの出来事が起きない限り、大幅に金利が上昇することはないでしょうが、金利の変動に目を光らせておかなければなりません。
まとめ
2016年10月現在、固定金利・変動金利ともに1%を切っています。どちらの金利を選ぶのか迷いますが、現在では固定金利と変動金利を兼ね合わせてローンを組む方法もあります。また、現在は歴史的に見ても低金利であるという事実を知っておきましょう。