夏にはクーラーや扇風機、冬にはエアコンやホットカーペット、と電気の使用量はいつにもまして増えます。通常の生活を送るだけでも、炊飯器にテレビにレコーダー、電話にポット、洗濯機に掃除機、など生活の必需品の多くは電気を使います。家計の節約につながるかもしれない、家電製品の待機時消費電力についてみていきましょう。
目次
聞いたことはあるけれど、待機時消費電力ってなんだろう?
まずは待機時消費電力について学ぼう
テレビやエアコンなどの家電製品には、電気を供給してもらうために、電源プラグがついています。そのプラグをコンセントにさしこむと、電気が供給されエアコンやテレビが使えるようになるのです。待機状態とは、プラグをコンセントにさしこんで、テレビやエアコンが作動していない、待ち受けている状態のことをいいます。テレビやエアコンが待機状態でも、実際は電力を使っており、それが待機時消費電力といわれるのです。
より使いやすくするための機能が待機時消費電力を発生させる
待機時消費電力を発生させる、待機状態というものはなんのためにあるのでしょうか?テレビは、リモコンを操作すれば画面に番組がうつりますが、そのリモコンからの信号を受信するために待ち受けている待機状態になっています。エアコンのリモコンの場合も同様ですし、さらにタイマー機能などを使えば、ある時間がきたら部屋を指定の温度にするためにスタートするという、待機状態になっているのです。
表示や充電でも待機時消費電力が発生します
炊飯器でも、画面に炊飯コースや時計が表示されていたりする状態は、待機状態です。また、携帯電話や電動自転車のバッテリーなどの充電をする時に、充電が完了してもつないだままにしておけば、それだけで待機時消費電力が発生しています。
家電製品は動いていないのに電気を使っている待機時消費電力
身の回りの家電製品を見てみよう
身の回りの家電製品を見てみると、使用していない時でもコンセントに電源プラグをつないだままのものが意外と多いでしょう。家電製品を使ってはいないけれど、待機状態なので実際は電気を使っている、ということを考えると、なんだかもったいない気がしてきます。家電製品の使い方に合わせて、待機時消費電力を削り、少しでも電気代節約につなげられるとよいですね。
待機時消費電力を削るには?
省エネルギーセンターの調査によると、一年の電気料金の支払いのうち、約5%程が待機時消費電力によるものだと報告されています。消費税で支払う8%だと高いなぁと実感しますが、知らずに使っている待機時消費電力については、見過ごしてしまっている方も多いのでは。待機時消費電力の存在を知り、コンセントから電源プラグを抜いたり、意識して生活したりすることで待機時消費電力を削り、電気代節約につなげましょう。
家電製品によって使い分けましょう
コンセントから電源プラグを抜けない家電製品もあります
待機時消費電力をなくすために、家中の家電製品の電源プラグをコンセントから抜くことができればよいですが、実際はそういうわけにもいきません。電話は抜いてしまったら、電話としての機能を果たしませんし、トイレの温水洗浄付きの便座も冷たければ快適ではなくなります。家電製品に応じて、コンセントから電源プラグを抜きましょう。待機時消費電力がなくなり、電気代が節約できますよ。
待機時消費電力に占める割合が多い家電
省エネルギーセンターの調査によると、ガス温水器、エアコン、テレビ、レコーダー、温水洗浄付き便座、オーディオセットなどがあげられています。コンセントから電源プラグを抜くことが難しいものもありますが、主電源を切るだけで、30%の待機時消費電力がカットされるという報告もあります。コンセントから電源プラグを抜くのが難しい場合には、まずは主電源のスイッチを切ることから始めてみましょう。
省エネ商品を選んでみる
洗濯機やエアコンやテレビなど、使用しない時にコンセントから電源プラグを抜いても影響のないものはよいですが、機能に影響が出てしまう家電製品の場合はどうしたらよいでしょうか?少しでも待機時消費電力や、電力を少なくするために工夫を凝らされた製品を選ぶことです。家電製品で、節電モードやエコモードなどの設定が可能なものもあります。一定時間使用しなければ自動でオフになるオートオフ機能や、表示オフ機能も有効です。
コンセントにスイッチ付きのタップを使ってみる
コンセントから電源プラグを毎回抜くのが面倒だという方には、オンオフのスイッチがある、コンセントのタップが便利でおすすめです。タップ上にあるスイッチをパチッと切るだけで、コンセントから電源プラグを抜いたのと同じ状態になります。スイッチで簡単にオンオフでき面倒ではないので、電気代節約に一役買ってくれるアイテムです。
まとめ
生活を便利に、快適にかつ楽しく過ごすために家電製品は必需品ですが、待機時消費電力が、電気料金の5%を占めていると考えるともったいないですよね。各家庭で少しでも待機時消費電力を減らせば、電気代節約とともに、環境保全にもつながるのです。家電製品のそれぞれの使い方に合わせて、コンセントから電源プラグを抜いたり、エコモードなどの機能を使ったり、スイッチ付きのタップを使用たりして、待機時消費電力の削減に努めましょう。