電気小売りの自由化によってさまざまな会社が設立され、今回取り上げる九電みらいエナジーもその1つです。大手の九州電力が新たに設立した会社なのですが、再生エネルギーを推進するという意図が込められています。九電みらいエナジーの設立の背景や電気料金プランの内容についてまとめます。
目次
九電みらいエナジーとはどのような会社か
省エネ電源の推進が目的
九電みらいエナジーは、平成26年に設立された電力会社です。九州電力の再生エネルギー開発部門、子会社の西日本環境エネルギー、キューデン・エコソルの再生エネルギー部門を集約した形で設立されました。九州電力とは連携体制を保ちながらも、九州エリアにおける電力事業者として再生エネルギーの普及・拡大を目的としているのが特色です。設立から10年で再生エネルギーの70万kWの導入を目標としています。
供給エリアは東京電力管内
九電という名称から意外に思われる方も多いですが、九電みらいエナジーの電力供給エリアは九州ではありません。東京電力の管内となっていて、東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬・山梨・静岡の一部です。九州で九州電力と直接バッティングしてパイを奪い合うことを避け、契約者が多く獲得できると見込んだ首都圏エリアに進出してきたと考えられます。
再生エネルギーの長期安定稼働
太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱と再生エネルギーの5ジャンルすべての発電が可能な企業です。九州電力グループは長年にわたって再生エネルギーの開発・運営に取り組んできた実績があり、発電量を維持する高い技術力で長期安定稼働を実現します。企業としての利益だけではなく環境に配慮した開発を行うことで、地域社会への貢献を行います。
九電みらいエナジーの電気料金プラン
2つのプランから選択
九電みらいエナジーでは大きく分けて2つのプランを用意しています。1つ目は「基本プラン」で、九電みらいエナジーの標準的なプランでありながらお得さも追求した内容です。もう1つは「JALマイルプラン」で、100円(税抜き、再エネ賦課金、郵送サービス料、延滞利息などは除く)の支払いごとに1マイルが貯まります。両プランとも一般家庭向けのMと事業者向けのLがあります。
基本プランM
東京電力の従量電灯Bに相当するプランです。基本料金は東京電力よりも10%ほど安くなっています。電気量料金は120kWhまでは東京電力のほうが安いですが、121kWh以降は九電みらいエナジーのほうがお得です。
基本料金
・30A:712.80円
・40A:950.40円
・50A:1,188.00円
・60A:1,425.60円
電気量料金
・〜300kWhまで:1kWhあたり23.30円
・301kWh以上:1kWhあたり26.00円
JALマイルプランM
100円の支払いごとにJALマイルが1マイル貯まるプランです。基本プランより若干高くなっていますが、JALを頻繁に利用する方であればこのプランを検討する価値はあるでしょう。
基本料金
・30A:727.05円
・40A:969.40円
・50A:1,211.75円
・60A:1,454.10円
電気量料金
・〜300kWhまで:1kWhあたり23.75円
・301kWh以上:1kWhあたり26.50円
九電みらいエナジーの料金プランを見ての考察
時間帯に関するプランはない
東京電力の従量電灯Bよりもお得に設定されている九電みらいエナジーのプランですが、時間帯や季節などによる料金変動のプランは今のところ用意されていません。日中にあまり料金を使わない一人暮らしの会社員の方や共働きの夫婦の方は、夜間が安くなるプランのほうが良いかもしれません。九電みらいエナジーのプランは、昼間からある程度の電力を利用する世帯向けと言えるでしょう。
JALマイルプランについて
JANマイルプランは、マイルを貯めている方には見逃せないプランです。100円の支払いごとに1マイル貯まるのですが、これはクレジットカードの付与マイル・ポイントとは別です。支払い方法をJALマイルの取得できるクレジットカードに設定すれば、九電みらいエナジー経由でのマイルとクレジットカード経由のマイルで二重に取得できるメリットがあります。
まとめ
九電みらいエナジーは九州電力系列の新たな電力会社で、再生エネルギーの活用・普及を推進する会社です。基本料金は東京電力よりも安く設定され、コストを意識する方にも環境を意識する方にもおすすめです。