世界に観光名所はたくさんありますが、「絶対行きたい」と思わせてくれるスポットにはなかなかお目にかかれません。ちまたでは「世界3大がっかり」「がっかり世界遺産」と呼ばれるランキングまであるほどです。それでは行って後悔しない海外旅行スポットとはどんなところでしょうか。ここでは選りすぐりのおすすめスポットをご紹介します。
目次
絶対行きたい!その1: 遺跡
マチュ・ピチュ(ペルー)
アンデス山脈の中にぽっかりとひらけたマチュ・ピチュの姿は、「空中都市」「失われた都市」という呼び名にふさわしいたたずまいです。とがった峰のふもとに広がるマチュ・ピチュ遺跡の写真はあまりにも有名で、ほとんどの人が目にしていることでしょう。マチュ・ピチュは1450年頃、インカ王の滞在地の一つとして造られたといわれています。なお、マチュ・ピチュ訪問は乾季の午前中がよいでしょう。午後からは雲やもやが出てきて眺めが悪くなる傾向があります。
アンコール・ワット(カンボジア)
アンコール・ワットはアンコール遺跡の中でもっとも有名なヒンドゥー教寺院であり、12世紀前半にクメール王朝によって建てられました。寺院の建物が池にうつり上下対象に見える写真は有名。アンコール・ワットの写真が撮りたいなら乾季の夜明けがベストです。世界遺産「アンコール遺跡」群には、壮大な都城バイロン、巨木で有名なタ・プローム、レリーフが美しいバンテアイ・スレイなど必見スポットが多いため、数日滞在することをおすすめします。
フォロ・ロマーノ(イタリア)
フォロ・ロマーノは、古代ローマの発祥の地であり、3世紀末にローマ帝国が四分統治されるまで、政治の中心だったところです。フォロ・ロマーノの遺跡の多くが1世紀〜3世紀のもので、現代的なローマの街の真ん中にありながらここだけ時間が止まったような魅力があります。なお、敷地内には古代ローマ時代の水道を修復して引かれた水飲み場(Nazone ナゾーネ)があり、ここで水を飲むとさらに古代ローマ気分にひたることができます。
絶対行きたい!その2: 城・宮殿・修道院
ノイシュヴァンシュタイン城(ドイツ)
ノイシュヴァンシュタイン城は、19世紀後半、バイエルン国王ルートヴィヒ2世によって建てられた白亜の城です。ルートヴィヒ2世は中世騎士物語の世界にあこがれるあまり、自分のあこがれを現実化しようと中世風の城の建築を決意します。ノイシュヴァンシュタイン城の城内は騎士物語を題材とした絵画にあふれ、外観は彼の「夢の城」にふさわしく優美でロマンティックです。軍事的な必要性や住居としての機能性、国王の威信を見せるために作られたほかのヨーロッパの城とはだいぶおもむきが異なります。
アルハンブラ宮殿(スペイン)
ノイシュヴァンシュタイン城が「夢の城」なら、アルハンブラ宮殿はイスラム芸術の粋をこらした宮殿といえるでしょう。9世紀末の城砦をもとに13世紀後半〜14世紀にかけて、イスラム王朝のナスル朝のもと国王の居城として大きく拡張されました。繊細なレースを思わせる装飾やレリーフに飾られた建物の数々はため息が出るほどです。見どころが多いアルハンブラ宮殿の見学には丸一日かける覚悟で出かけましょう。
ペテルゴーフ(ロシア)
サンクトペテルブルク郊外のペテルゴーフには、ピョートル大帝が1714年〜1721年にかけて建てた夏の宮殿があります。しかし、ここの目玉は宮殿から下の公園へと階段状に続く滝のような噴水です(10月中旬〜4月の冬季は休止)。黄金に輝く37体の銅像に64の噴水の豪華で見事なこと!この噴水から流れ出た水は運河へと続いており、ピョートル大帝は運河から噴水まで船で乗りつけていたそうです。ピョートル大帝気分を味わいたかったら、エルミタージュ美術館前の船着場から高速艇で行くのがベスト。
モン・サン=ミシェル(フランス)
モン・サン=ミシェルはノルマンディー地方南部のサン・マロ湾に浮かぶ小島に建つ修道院です。サン・マロ湾は干満の差が激しく、満潮時にはモン・サン=ミシェルは海に浮かぶ孤島と化します。モン・サン=ミシェルは708年に神のお告げを受けた司教が礼拝堂を建てたのがはじまりで、10〜13世紀にわたって増改築を重ねて現在のような形になりました。パリから日帰りで訪れる観光客もいますが、干潮時・満潮時、朝・昼・晩で姿を変えるモン・サン=ミシェルを見るには何泊かすることをおすすめします。
絶対行きたい!その3: 街並み
ヴェネツィア(イタリア)
ヴェネツィアは干潟に大量の杭を打ち込んでその上に築かれた海上都市で、ルネサンス期には地中海貿易で繁栄しました。往時の繁栄を示すかのように、ゴシック様式、ルネサンス様式、バロック様式などの瀟洒な建物がカナル・グランデ(大運河)沿いに残っています。さらに、街の表玄関のサン・マルコ広場は「世界で一番美しい広場」といわれ、ビザンチン建築のサン・マルコ寺院やヴェネツィアン・ゴシック建築のドゥカーレ宮殿などがあります。広場にある鐘楼にのぼると街を一望することができおすすめです。
サナア旧市街(イエメン)
イエメンの首都サナアの旧市街は、白い装飾をほどこした窓を持つ茶色の建物が建ち並び、まるでチョコレート菓子ようです。旧市街のほとんどの家は、石やレンガを積み上げるイエメンの伝統的な建築手法で建てられた6〜7階建ての建物で、400年以上残っている建物も数多くあります。街を歩く男性はジャンビーヤと呼ばれるアラビア半島独特の短い半月刀を腰に差しており、中世のアラビヤンナイトの世界にタイムスリップしたような気分になれます。
エルサレム旧市街(イスラエル)
エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地となっている街です。ユダヤ教の聖地「嘆きの壁」のすぐ向こうには、イスラム教の「岩のドーム」が建ち、メッカ、メディナに続く「第3の聖地」となっています。また、イエス・キリストが十字架をせおって歩いた道「ヴィア・ドロローサ」は、イスラム教区の真ん中を通り、ゴルゴタの丘とされるキリスト教区の聖墳墓教会へと続きます。エルサレム旧市街は宗教間の対立について考えさせられる奥の深い街です。
まとめ
ここにご紹介したスポットはどこも「実際に行ってみたらすごかった」というおすすめ観光名所ばかりです。次の海外旅行の行き先を考えるときに参考にしてみてください。