独身の女性にとって老後の必要資金は人によっては不安材料です。まずどのくらい貯金しておけばいいのか、情報が氾濫していて分かりづらいという点が挙げられます。次に情報の大半が、結婚して配偶者や子供(孫)がいる既婚女性向けの記事であって、独身女性にとって役に立つとは言いにくい数字が並んでいて参考にならないことも。
目次
独身女性と老後の必要資金の目安となる数字は?
今から貯める自分年金の目標額とは?
老後の必要資金ですが、まず「日本女性の50%以上は90歳まで生きる」という厳しい数字を知っておく必要があります。60歳まで働くことができたとしても、その後の人生が30年以上続くのですから、独身であるなら老後のお金は全部自分で準備しなければいけません。とはいうものの、独身男女は既婚者に比較して、年金を準備しにくいということは全くありません。むしろ自分年金づくりは独りで考えて実行したほうが成功しやすいです。
最低でも65歳までに1,500万円を貯めよう
むしろ子や孫の教育費負担もなく、自分が節約したい項目は独断でカットできるし、株式やETF、投資信託を利用した老後に向けての資産運用も自分の考えでできるのですから、既婚者より老後資金は貯めやすいでしょう。ただ独身女性の場合は稼ぎがモノをいう面もあります。全国平均で見ますと280万円前後が年収の頭打ちであり、年齢が高くなっても、それ以上年収が上がらないです。つまり早い段階からの老後準備が大事であるといえます。
独身女性と老後の必要資金の計算方法について知っておこう!
持ち家があれば月10万円、なければ月15万円程度で計算しよう
自分の基本的な生活費をざっくりとでも把握しておかなければ、老後資金の必要金額が計算できません。持ち家・マンションを購入している独身女性であれば、老後はそこで暮らすことができるので、住居費はそれほどかかりません。自分なりに節約を工夫すれば、家賃がなければ月10万円程度の生活費でも可能です。これはあくまで質素な生活の話ですので、もっと自分らしく優雅に暮らしたい人は頑張って貯蓄しましょう。
人生においてもっともお金のかかる70代?
本を書くようなFPの先生は、「人生においてもっとも支出がかさむのは70代」と指摘することも。働けなくなって老後に突入してから、貯金が底をつくという展開だけは避けたいですよね。自分が介護施設に入ったり、病気で医療費がかさんだり、高くつく時期だからでしょう。医療や自分の介護の費用(独身男女の場合は自分の介護費用は300万円程度といわれます)、自分の葬式代(50万から100万円)は貯めておく必要があります。
独身女性なら資産運用に早めに取り掛かろう
独身女性と資産運用と老後
FPの計算によりますと、老後25年〜30年間に必要な貯金は独身女性の場合は4,300万円程度であると試算されています。ただこれは独身女性が4,300万円を自力で貯蓄しなくても、公的年金に加入して掛け金を支払っていれば、その公的年金の受給額分だけは差し引きして、足りない金額だけを自分で積み立てればOKでしょう。ねんきん定期便は要チェックです。
独身女性に「リスク資産投資」は必要ですか?
40歳の女性なら65歳になるまでに35年間ありますから、今から貯金に取り組むことで老後にあたふたしなくて済みます。最近は若い人をターゲットにした女性誌でも、女性のための資産運用特集を組むことが増えました。しかし投資は「よくよく情報収集してから自分でどうしても買いたい金融商品だけを買う」ようにしないと、後々後悔することもあります。
独身女性にマンション購入は必要?
マンションを購入する独身女性も多いですが、不動産購入は1度で多額の借金を背負うことと同じですので熟慮してから買うべきです。仮に住宅ローンが60歳過ぎても続くようだと老後の生活を圧迫することも。不動産は一部のエリアを除いて、人口が減ってしまうと価格が半減してしまいます。買った時は3,000万円で、自分が老後を迎えるころには1,000万円でしか売れない…ということが起こりがちなのがマンション購入ではないでしょうか。
まとめ
独身女性でずっと働き続けていれば、フルタイマーなら厚生年金も受給できますから、老齢年金とあわせて10万から12万円程度の公的年金を老後に受け取れることになります。それでも老後は何かと不安も多いし、お金に関して困ったことになりたくないのであれば、1,500万円を目標に自分年金を貯めることがオススメです。