老後のために貯金をしようと思っても、一体どのような手段で、いくら位貯めればいいのか分かりません。何があるか分からない老後ですから、とにかくたくさん貯めなくてはいけないと思いがちですがそれでは今の生活にまで支障があります。漠然とした不安をなくすためにも老後の生活費を貯める前にすべきことと、貯める方法をご紹介します。
目次
生活費を貯める前に計算してみよう!
自分にとって必要な老後の生活費は?
老後の生活費を貯める前に一度考えて欲しいことがあります。それはまず自分にとって必要な生活費は1ヶ月当たりいくらなのかということです。人によって欲しい額、必要な額は違ってきますので、それによって生活費を貯める目標も異なります。まずは自分が老後に受け取ることができる年金や退職金をおおよそで結構ですので調べてみてください。もし1ヶ月の生活費として欲しい額が30万円で、毎月受け取れる年金が15万円なら残り半分を貯めておいた方がよいでしょう。
足りない分を貯めることを目標にしてみよう
自分の老後が何年続くかは誰にも分かりません。日本人の平均寿命は80歳を超えていますので、単純に老後が65歳から85歳まで20年続くとした場合、前述の15万円の不足を自分で用意するなら3,600万円を準備しなくてはいけません。退職金がもし1,000万円貰えるのなら、残りは2,600万円になります。おおよそで構いませんので、このように自分が安心して暮らせる額を概算してみることで将来の目標も立てやすくなります。
いつから老後の生活費は貯めるべきか?
気付いた時が貯め時!
老後の生活費はいつから貯めるべきでしょうか。正解は「あなたが気付いた時」です。老後に対する不安を感じた時ならいつからでも結構ですので、20代でもそれこそ50代でも遅くはありません。勿論早ければ早いほど有利に生活費を貯めることはできます。例えば3,000万円を貯める目標を立てたなら65歳までに一年間に貯める額は、25歳の人なら75万円、55歳の人なら300万円も貯めなくてはいけなくなります。
育児が終わってからでは遅いの?
育児期間中は、子どもの教育費が大きく負担になります。小さいうちがよく貯め時だといわれていますが、保育園に預けて働くことは大変です。子どもの病気や行事で仕事を休むことも増えますので、一時的に稼げるお金も少なくなってしまいます。「育児がひと段落してから貯めよう」と思っていても予定通りにはいかないものです。30歳で産んだ子どもが大学卒業をしてからと考えている場合、その時の自分の年齢が一体何歳になっているか確認してみてください。本当に育児が終わってからでも大丈夫だといえるでしょうか?
臨機応変に貯め続けることが大切
毎月5万円貯めようと目標を立てても、予定通りにはいかないまま挫折するケースが多いです。長い人生の中では想像もつかないことが待っているものです。時には1万円しか貯められない月もあることでしょう。でも落ち込む必要はありません。継続するということが老後を見据えた生活費の貯め方において重要なのです。予定通りに積み上がっていかないとしても、そこまであなたが貯めてきた歴史が無意味になることはありません。毎月たった1,000円だとしてもコツコツと続けていくことには意味があります。
老後の生活費の上手な貯め方
一番簡単な先取り貯金
給料が入ってきたら、まず貯金する額を別の口座に移し、その残りで生活する習慣を付けることです。先取り貯金は一番シンプルですが、確実に貯めることのできる手段です。給料を全て手元に置いて、月末に残った分だけ貯金するという方法は、余程お金の使い方に自信がある人にしかおすすめできません。給料振り込みの口座から自動引き落としで貯金できるように手続きしておくと、お金を移動させる手間もありません。
引き出しにくい方法で貯める
普通預金でも定期預金でも付く金利はすずめの涙ほどですが、老後の生活費は金利の高いネット銀行ではなく地元の地方銀行の定期預金がおすすめです。定期預金にしておく一番のメリットは、貯めたお金を引き出すことが面倒なことです。引き出すにはわざわざ窓口が開いている時間に行って手続きをしなくてはいけません。年を取った時に引き出す手間を想定して、地元にある地方銀行を選んでおくことです。地域に密着した地方銀行では、行員の方が自宅まで訪問してくれるサービスをしていることも多いからです。
臨時出費用の口座も用意しておく
社会人になると臨時の支出がかかることも多いです。冠婚葬祭、電化製品が突然壊れた、事故や病気など、そのたびに積み立てていたお金を引き出していてはなかなか貯まりません。頑張って貯めていても一度引き出すクセが付いてしまうと、お金は逃げていきやすくなります。生活費とは別に臨時出費用の口座を用意しておくことで、万一の場合はその口座からお金を引き出して使えます。毎月積み立てていくことが難しい場合には、半年分の支出を見積もってボーナスが入った時にまとめて入金しておくとよいですね。
老後まで引き出せない口座も利用しよう
定期預金にしたとしてもお金を引き出してしまうという人におすすめなのが、確定拠出年金です。積立額が全額控除対象なので、節税効果も高く魅力のある年金です。確定拠出年金は老後まで原則お金を引き出すことができませんので、今まで貯金が続かず失敗してきた人でも安心です。老齢年金のような保険を利用した積み立てもありますが、こちらは積み立て続ければ満額受け取ることができますが、万一中途解約した場合は元本割れするので注意が必要です。
まとめ
老後の生活費を貯めるためにはいくつかポイントがあります。まずは自分が受け取れる額を引いた必要な老後の生活費を概算することです。そしてその次には先取り貯金や老齢年金、確定拠出年金などを利用して貯めることです。あなたが気付いた今が貯め時です!自分に合った貯め方で、老後の生活費を今から貯めてみてくださいね。