日本人の主食となるお米。お米を食べられる状態へとおいしく炊いてくれるのが、「炊飯器」です。 パンやパスタを茹でることのできる、炊飯器も出てきていますが、今回はお米を炊く場合にかかる電気代や消費する電力、さらに炊飯器の節電方法もご紹介します。炊飯器の買い替えを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
炊飯器のタイプを知っておこう!
大きく分けて3つのタイプがあります。
炊飯器は、「マイコン」「IH」「圧力IH」の3種類に分類されます。 まずマイコンとは炊飯器の底部に取り付けられた電熱ヒーターで内釜を加熱します。その熱で炊飯や保温を行います。 マイコンは他のタイプに比べると、低価格であることが魅力です。また、炊飯時の消費電力の面でも、3合炊きが350〜450W、5合炊きが600〜650Wと、比較的抑えることができます。さらに炊飯時間や温度を調節することも可能です。
IH炊飯器の構造と消費電力
IH炊飯器の構造は、内釜を包むようにIHコイルというものが設置されており、このコイルから発せられる磁力線が、内釜との波動が重なり合い熱を発し、内釜全体を温めます。 マイコンと違うのは、IHコイル自体に熱が発生しないことです。そして、炊飯時の消費電力は、3合炊きで650〜750W、5合炊きでは1,100〜1,400Wとなっています。マイコンに比べるとやや消費する電力が大きいです。
圧力IH炊飯器の構造と消費電力
構造はIH炊飯器と変わらないのですが、上蓋の圧力弁がIH炊飯器との違いです。これが、蒸気を逃がさず、内釜内部の気圧を上げていきます。圧力鍋と同じ仕組みとなっています。圧力をかけた高温調理が可能なので多彩な料理に使用できます。そして、こちらの炊飯器の消費電力は3合炊きで700W、5合炊きで1,200〜1,420Wとなります。IH炊飯器との差はほぼありません。
炊飯器にかかる電気代!炊飯時と保温時
炊飯時にかかる電気代!3合炊きの場合
炊飯器を使用する場合の電気代を計算してみました。今回は3合炊きの炊飯器の場合で、1回の炊飯にかかる電気代がマイコンでは「2.42円」、IH炊飯器が「3.18円」、圧力IH炊飯器が「2.85円」です。これを、1ヶ月単位で計算すると、マイコンが「145.6円」、IH炊飯器が「191.2円」、圧力IH炊飯器が「171円」となります。マイコンの炊飯器が少し電気代を抑えることができます。
保温時にかかる電気代!3合炊きの場合
保温1時間にかかる電気代は、マイコンが「0.44円」、IH炊飯器が「0.33円」、圧力IH炊飯器が「0.33円」と、マイコンが若干高いです。毎日の合計が3時間保温する場合では、IH系のほうが約9円お得ということになります。炊飯時と保温時を比べてみても、3タイプの中で1番電気代のかからない炊飯器は、マイコン式ということがわかります。
炊飯器の電気代節約術をご紹介!
保温は少なめにする!
上記で説明したとおり、保温をするだけでも電気代はかかります。1日の保温時間が3時間を超えることが予想される場合は、炊いたご飯をラップなどで炊飯器から出して、保存しておいてください。そして、3人分のご飯を約3分、電子レンジで温めるのにかかる電気代は「1.035円」となります。そのため、保温したままで放っておかずに、別で保存し、食べる時に電子レンジで温めるのが、利口だといえるでしょう。
早炊きコースは使わないほうが良い!
ご飯を炊き忘れてしまった時や、急いでいる時に便利な「早炊きコース」ですが、通常よりも時短になることから、電気代も安く済むと思われがちです。しかし、通常よりも強力な加熱を行う早炊きは、消費する電力が多くなります。製品により多少違いはありますが、約1.5倍の電気代がかかります。そのため、約1円の電気代がかかるので、節電をしたい方は、通常通り炊くのが良いでしょう。
まとめ
炊飯器に、3つのタイプがあることと消費する電力、炊飯時と保温時にかかる電気代、炊飯器での節電方法をご紹介しました。炊飯器のタイプで消費電力が異なり、ご飯の炊き方も変わってきます。ちなみに、下部からの熱のみで加熱するマイコンは、5合以上炊く場合に、炊きムラが起こりやすく、多く炊飯する際には、全体を温めて炊飯を行うIH系の炊飯器が良いといえます。これらを参考に、生活に合った炊飯器を選んでください。