超低金利時代と言われている現在、住宅ローンの借り換えを検討されている方も多くいらっしゃるかと思います。とはいえ、借り換えのタイミング、かかる費用、リスク等々、わからずに二の足を踏む人も多いのでは?ここでは、住宅ローンの借り換えについて、好機と言われる背景や注意すべき点も含めて紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
目次
住宅ローンの借り換えを検討する時期は?
住宅ローンを借り換えたいと思うタイミングはどのような時でしょうか?金利固定期間が満期を迎えるときもあるでしょうし、多くは金利が下がったタイミングではないかと考えられます。最大の目的は、利息を軽減することでしょう。その目的において、2016年の今は好機といえるでしょう。
2016年1月29日に、日銀がマイナス金利の導入を決定しました。マイナス金利とは、「銀行の銀行」である日銀の金利がマイナスになるということ。すなわち、銀行が自身の保有する資産を日銀に預けても、資産が目減りしてしまうということです。
そのような状況下では、銀行は日銀に預けるのではなく、市場に貸し付けを行おうとします。そのため、市場にお金が多く出回り、お金が手に入りやすくなるためローン金利も下がるという仕組みです。それ以降メガバンクを筆頭に、住宅ローンの金利が下がり続けています。
三井住友信託銀行では、10年固定型、当初金利引き下げプランで2016年7月の金利を年0.4%にすると発表しています。(引用元:http://www.smtb.jp/personal/loan/house/karikae/)他行も同様に金利の引き下げを発表しているところが多いです。この低金利の流れは、過去数十年を見ても最低レベルのものです。
低金利で借り換えすれば必ずお得なの?
では、金利が下がれば住宅ローン返済総額も減るように思いますが、そう単純でしょうか?実は借り換えには諸費用が掛かるので、その点も考慮の必要があります。以下は、借り換え時にかかる費用項目です。
・借り換え前の銀行への手数料
・借り換え後の銀行への手数料
・保証料
・登録免許税
・司法書士手数料
これらの諸費用は、借入額、金利、銀行などによって違うので一概には言えませんが、借入額が1,000万以上、借り換え前との金利差が1%以上ないと諸費用で足が出てしまい、借り換えメリットが出ない場合が多いと言われています。実際に銀行が提供しているシミュレーションサイトを使って借入金1,000万円で算出してみたところ、諸費用合計額は30万円弱となりました。
気を付けなければいけないケース
前述の条件をクリアしたとしても、借り換えをするにはまだ考慮すべき点があります。
現在のローン契約時と社会的立場に変化のある方
例として、共働きの夫婦の場合を挙げます。住宅購入時に購入額を半分ずつに分けてローンを組んだとします。その後奥さんが仕事を辞めて専業主婦になっていたとしても、奥さんが借りた住宅ローンを借り換えすることはできるでしょうか?答えは、非常に難しいと言えるでしょう。
事前返済を多くしている方
当初のローンの金利が借り換え検討のものよりも1%以上高かったとします。その場合でも、事前返済を多くしていると、事前返済分は元本返済に回るのために返済金の元本率が高くなっています。そのような方に取っては、金利低下のメリットは出にくいと考えられます。また、今後事前返済を多くしていきたいと思われている方は、事前返済をする際の最低額、手数料も銀行によって大きく違うので注意が必要です。
変動金利を検討している方
借入残期間が長い方で変動金利を検討されている方。今は確かに超低金利時代ですが、この先10年、20年も低金利が続くかはわかりません。これに関しては変動、固定どちらがいいかは正解はありませんが、変動を選ばれる方は今後の金利上昇リスクも頭に入れておく必要があります。
まとめ
いかがでしたか?低金利のため住宅ローンの借り換え時、との記事も多くみますが、借り換えが適しているかはその人の状況によって変わってきます。借り換えを検討されている方は、多くの銀行がネットで提供しているシミュレーションサービスを利用してみると、自身の状況に合わせた借り換えプランを見ることができますよ。借り換え好機と言われいている今だからこそ、セールストークに流されず慎重に検討してみましょう。