2016年4月より電力自由化となり、電力会社を乗り換えようと考えたり、その前に電気代の見直しや節約をしてみようと思ったりしている方も少なくありません。しかし、単に節約をするといってもむやみやたらにやっても効果は薄いです。
そこで今回は、電気料金の計算方法を解説していきます。電気料金の計算方法を知り、どの家電を使うと電気代が高いのかを知ることができれば、より効果的な節約ができるようになるでしょう。
目次
電気料金には正しい計算式がある?
例えば、1kWhあたり20円のプランで契約している家庭で、500Wのレンジで煮物を30分チンした場合の電気代を計算してみましょう。
1.まずは電気の使用量(Wh)を算出
消費電力(W)×時間(H)=電気の使用量(Wh)ですので、 この事例の場合は、500W×0.5h=250Wh となります。
2.電気代はkWhで計算するためWhをkWhに直す
kWhはWhの1000分の1ですので、 この事例の場合は、250Wh÷1000=0.25kWh となります。
3.計算で出た電気の使用量に、契約プランの1kWhあたりの料金をかける
kWh×1kWhあたりの料金=電気料金となりますので、 この事例の場合は、0.25kWh×20円=5円 となります。
つまり、1kWhあたり20円のプランで契約している家庭で、500Wのレンジで煮物を30分チンした場合の電気代は、5円と算出できるのです。 この計算式と家庭の家電製品のワット数さえ知っておけば、かんたんに電気代を算出することができます。
計算式を踏まえた上で電気代を節約する方法とは?
解説した計算式をよく見ると、電気代に影響するのは下記の3つしかないことがわかります。
1.家電の消費電力(=ワット数)
2.その家電を使用した時間
3.電力会社と契約している1kWhあたりの料金
つまり電気代を安くしようと思ったら、実際は下記3つの方法しか有効ではないのです。
・消費電力の少ない家電を利用する
・家電の使用時間を短くする
・1kWhあたりの電気料金の安い契約プラン
ここ数年は空前のエコブームで消費電力の少ないエコ家電も多数販売されていますので、そういったものを選ぶことで電気代の節約にも繋がります。
また、お湯を沸かすということを例にとって考えても、どの家電を使用するのかによっても電気代は変わってきます。
IHクッキングヒーターで沸かすのか。
ケトルを使って沸かすのか。
はたまたレンジでチンして沸かすのか。
そういった時にもこの計算式を使えば、どの方法が1番電気代が安いかを算出することができます。
IHクッキングヒーターの湯沸かしの消費電力2000W、沸くまでの時間3分
ケトルの消費電力1000W、沸くまでの時間4分
レンジの消費電力500W、沸くまでの時間10分
この場合計算式を使い計算すると、以下のような結果になります。
クッキングヒーター:2円
ケトル:1.3円
レンジ:1.6円
ケトルで沸かすのが1番得だとわかりますね。
このように、電力と使用時間で計算して1番安いものを選ぶと、電気代を安く抑えることができます。
その他には、そもそも電気代の契約プランを見直してしまう方法もあります。
電力自由化で電力会社を選ぶ判断材料とは!?
電気代の計算式を使い電気代の節約方法を考えていきましたが、電力や使用時間を調整するだけではどうしても節約に限界がきてしまいます。 そこで、気代を下げるもう1つの項目である、1kWhあたりの料金の契約プランを変えればさらに電気代を安くすることができます。
電力自由化が解禁されたため、私たちは自由に電力会社を選ぶことができます。この1kWhあたりの料金も各社で違いますので、これを判断材料にすると良いかもしれません。
例えば専業主婦の方で家事などは昼に全て行う場合は、昼間の電気料金が安い電力会社を、1人暮らしや共働きで夜の電力消費が激しいという場合は、夜の電気料金が安い電力会社を選べば、今まで通りの生活をしながらでも電気代は安くなるはずです。
まとめ
電気代の節約をするなら、まずは今回の計算式を思い出してください。どの家電を使うのが1番良いのかだけでなく、また家電を買い替える時などもワット数に注目してみると良いでしょう。
また、電力自由化となり電力会社も自由に選べるようになったので、自分が電気をよく使う時間帯に安いプランを設定している会社を選べばこれまでよりももっと電気代が安くなるでしょう。